全日本革靴工業協同組合連合会 会長 東都製靴工業協同組合 理事長 パイロットシューズ株式会社 社長

藤原 仁

藤原 仁 既成靴は100年以上、海外から輸入された靴型をベースにずっと靴を作り続けてきたと言っても過言ではありません。しかし、本来、靴は一人ひとりの足型に合わせてカスタマイズするべきものです。一方で、製造原価を下げることも大切で、同一商品を大量生産してお客さまにお届けしているのが今までの現状です。
多くのお客さまの足型に合わせるために、靴型をどこまで揃えられるかを考えると途方もないことですが、ものを買うときに見出せる“価値”、いわゆるブランドであったり、値段であったり、素材であったり、いろいろありますが、使っているとき、使っていく内に価値を感じていただくこと、その“使用価値”こそが“靴”においてはいちばん重要だと思います。今回のこの認証事業では、認証されたパンプスを履き続けながら調整をして、自分の足に合わせていくことで“使用価値”を高めていただきたいと思っています。
このプロジェクトは2011年の4月からはじまり、経済産業省をはじめ、産総研そして皆さまのご協力を経て5年もの長きの間、研究開発、実験を繰り返してきました。
昨年、2015年12月17日に大手町カンファレスセンターの地下1階に「パンプスメソッド研究所 i/288」という、販売も兼ねた研究スペースを開設することができました。
これまで積み重ねてきた研究成果を商品としてお客さまにご提供することを通して、流通そして販売においても新しい価値の構築をしていきたいと思っております。

今、靴業界は大きな岐路を迎えています。日本の強みである技術と、日本人が持っている“おもてなし”の精神を靴に込めて、“メイド・イン・ジャパン”の靴を世界に発信していく。そのひとつの共通する目標を靴業界全体で掲げていけば、未来は変えられるのではないかと思います。